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充分かつ快適な睡眠の確保のために、
睡眠学や産業衛生学の立場から10か条の提言でまとめました。
【1】 充分かつ快適な睡眠で、仕事のやる気と効率がアップ
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充分かつ快適な睡眠で疲労回復・ストレス解消をはかり、やる気にあふれた毎日を。
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充分かつ快適な睡眠が得られないと、高血圧、糖尿病、心臓病、脳卒中など生活習慣病のリスクが上昇します。
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充分かつ快適な睡眠が得られないと、うつ病など心の病のリスクが上昇します。
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充分かつ快適な睡眠は、仕事の能率をアップし、交通事故や労働災害のリスクを低下させます。
【2】 睡眠時間は人それぞれ。日中の充足感が快適な睡眠のバロメーター
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人それぞれに適した睡眠時間があります。8時間睡眠にこだわる必要はありません。
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眠気がなく、気力の充実した状態で仕事をこなせる時の睡眠時間が、理想的な睡眠時間です。
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年齢を重ねると、必要な睡眠の時間は短く、眠りは浅くなるのが一般的です。
【3】 朝 -- 目覚めとともに体内時計がスタート。快眠の秘訣は起床時間にあり
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毎朝決まった時刻に目覚め、起床後しっかり日光を浴びることが快適な睡眠につながります。
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朝,活動を始めた体は、14~16時間後に眠りの準備を始めます。
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規則正しい朝食週刊は、起床前から消化器の働きを活発にし、朝の目覚めを助けます。
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休日の朝に平日より2時間以上長く床で過ごすと、夜の寝付きが悪くなり、憂うつな気分で月曜の朝を迎えることになりかねません。
【4】 昼 -- わずかな昼寝が午後の仕事効率を高める
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昼休み、15分程度のわずかな昼寝が午後の眠気を減らし、仕事の効率を上げます。
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休日に昼寝をするなら、午後3時までに起きること。それ以後の昼寝は夜の睡眠の妨げになります。
【5】 夜 -- 快適な眠りは自らの工夫で創り出す
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就寝4時間前からのコーヒー、紅茶、緑茶などによるカフェイン摂取、また1時間前からの喫煙は寝付きを悪くし、眠りの質を低下させます。
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睡眠薬代わりの寝酒は厳禁。眠りの質を低下させ、飲酒量の増加にもつながります。
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翌朝早起きが必要なとき、眠ろうと意気込んで早々と床に入るのはかえって逆効果です。(普段の就寝時刻の2~4時間前は、もっとも寝付きの悪い時間帯です)
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夕方から夜の適度な運動習慣は、寝付きを助け、熟睡をもたらします。
【6】 寝る前に -- 自分なりのリラックス法を見つける
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就寝前1~2時間のリラックスが快眠の手助けになります。
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ぬるめの入浴、軽い読書や音楽、香り、ゆったりしたストレッチなど、自分にあったリラックス法を見つけましょう。
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自然に眠くなってから寝室に向かいましょう。
【7】 寝室 -- 眠りやすい寝室環境も大切
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寝室は事情が許す限り、睡眠以外には使わないようにしましょう。
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照明器具やカーテン、窓などの工夫で、静かさと暗さの実現を
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温度と湿度の調節にも配慮しましょう。
【8】 眠れないときの対処 -- 眠りは追いかけると逃げてゆく
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人は意志の力で眠りにつくことはできません。
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床に入って30分くらいたっても寝付けないときは、いったん床をはなれ、リラックスした気分で眠気が来るのを待ちましょう。
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眠りが浅いときは、むしろ遅寝・早起きを試みましょう。床にいる時間を短くすることで、熟睡感が増すこともあります。
【9】 それでも眠れない場合に -- 早めに医師に相談を
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睡眠の障害は「体や心の病気」のサインのこともあります.
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激しいいびき、睡眠時無呼吸、足のむずむず感が眠りを妨げていることもあります。
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寝付けない日が続く、熟睡感がない、朝起きられない、充分眠っても日中の眠気が強いときなど、まずは医師に相談しましょう。
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医師の指導のもとで使用すれば、現在使われている睡眠薬は安全性が高く、快適な睡眠が確保できます。
【10】 交代勤務の工夫 -- 上手な休息と、睡眠時間の確保が大切
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夜勤中は職場の照明を明るめにすると、眠気が減り、仕事の効率が上がります。
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夜勤明けの帰宅時、サングラスなどで強い日光を避けると、帰宅後の入眠が容易になります。
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夜勤明けの睡眠は、家族の協力を得て、明るさや音に配慮した寝室環境の確保を。
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勤務シフトの工夫で、睡眠時間の確保が容易になることもあります。
出典:「働く世代の快眠10ヵ条」、働く世代の快眠指針作成委員会
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