適切な助言難しい嫁姑問題朝日新聞朝刊 1999.1.30 姑(しゅうとめ)の意地悪で眠れなくなった、と不眠を訴え、受診のたびに悪口をさんざんしゃべって、すっきりした表情で家路につくお嫁さんがいる。 きつい嫁のせいで同居が辛い。「家まで建ててあげたのに」と思うと寝つけない、と受診するお姑さんも...
感染症の恐怖と闘う人たち朝日新聞朝刊 1999.2.6 感染症学と精神医学は縁遠いと思われがちだが、脳も感染症に侵されるし、疫病が人々をパニックに陥れるという点からも無関係ではない。 精神病院に入院すると梅毒検査が必須(ひっす)の時代があった。その梅毒がほぼ克服され、かわりにエイズ脳症が注目...
「逆境」対策に周囲の支えも朝日新聞朝刊 1999.2.13 いじめられて不登校になり、家に引きこもっていた患者が、夜中にビルから身を投げた。文部省は昨年十二月、いじめの発生報告件数は愛知県が最多だったと発表した。 いじめの形態は、直接的な暴力から中傷、陰湿な無視まで様々だ。学校ではいじめ、親か...
害なき妄想、責められぬが・・・朝日新聞朝刊 1999.2.20 学生時代に精神病院を訪問したときのことだ。インテリ風の紳士が近寄って来て、「わたしは一級建築士で、町中の有名な建物は全部設計した。そのうちエンパイヤステートビルより高いのを建てる。まあしっかり実習したまえ。」と言って立ち去った。その迫力と自...