華やかな舞台の光に包まれた人物ほど、その裏側には深い孤独や葛藤が潜んでいることがある。映画『恋するリベラーチェ』(原題:Behind the Candelabra)は、天才ピアニストでありショービジネスの頂点に立ったリベラーチェと、若き恋人スコットとの関係を通して、愛と支配、依存と自由という相反する感情の交錯を描き出す。煌びやかな世界の中で育まれる親密さは、やがて歪みを帯び、互いを縛るものへと変わっていく。愛とは何か、人は他者とどのように関わるべきなのか。本作は、時代背景とともに人間関係の本質に静かに迫る作品である。