私のすすめる一冊『スリープ・レボリューション 最高の結果を残すための 「睡眠革命」』
- かゆかわクリニック院長 粥川裕平

- 1 日前
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愛知保険医新聞 2017/02/25
アリアナ・ハフィントン 著
本間 徳子 訳
出版 日経BP社
2016/11/23
一九六〇年から半世紀以上経過して、日本人の睡眠時間は一時間以上少なくなっている。スマホやネットにはまる青年も大問題だが、長時間労働で退社時刻が午前零時を回る勤労者の過労死・過労自殺はもっと大きな問題だ。その背景に睡眠不足がある。「睡眠革命 (スリープレボリューション)」とは驚くべき題名だ。
睡眠は、ほかのどんな方法よりも効果が高い「究極の健康法」なのに無視されている。一、二章で、先進国の睡眠がいかに深刻な危機に陥っているかを述べ、三章で睡眠の歴史を振り返り、産業革命によって、かつて神聖なものに通じる唯一の門として畏敬の念で扱われていた睡眠は、進歩と生産性を追求する時流の犠牲になり、二十世紀末の技術進歩は、休みなく働き続けることも可能にした。続いて睡眠科学に目を向け、睡眠中に体内で何が起きているのかを探る。
睡眠中の脳は、休眠するどころか、あちこちが猛烈に活動している。睡眠不足が、糖尿病、心臓発作、脳卒中、癌、肥満、アルツハイマー病のリスク増大と関連している。パート2「よりよい睡眠を求めて」では、睡眠革命を後押しする新技術や発明、改善なども紹介。どう眠るかは食べるかとまったく同様に、生存の根幹にかかわると締めくくる。正しくは「睡眠王政復古」だが、人目を惹く表題は流石だ。





