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平行と垂直(2026年 日本)

  • 執筆者の写真: かゆかわクリニック院長 粥川裕平
    かゆかわクリニック院長 粥川裕平
  • 4 時間前
  • 読了時間: 2分
ナチス時代のベルリンで観衆の前に立つ預言者ハヌッセンの印象的な場面

愛知保険医新聞刊 2026/08/25


※8/28(金)~

ミッドランドスクエアシネマなどで上映予定



自閉スペクトラム症(autism spectrum disorders 以下ASDと略)の兄と妹とそれを取り巻く人々の日常だ。母が早逝し母方祖母に引き取られる。


兄はモノを平行と垂直に並べる癖がある。強迫性を持つ人には清掃の仕事はうってつけだ。お結びと卵焼きの弁当作りも反復練習の賜物か。清掃労働で念には念を入れるのは良いが、時間がかかることへの年配の同僚の繰り言も絡めている。共同生活の支援者も、いざという時にかけつけてくれる。幼い頃から兄を支えることが宿命だと肝に銘じていた妹の結婚話が一大転機となる。


お昼に公園に現れてお結びを勝手に取って食べる幼女が絶妙の隠し味になって世俗の知恵を代弁し、まるで掛け合い漫才を見ているかのようだ。兄妹の新たな人生の出発点に連れて行ってくれるところで本作は終わる。


上映後に登壇した小林聖太郎監督の外連味のない挨拶はとても好感が持てた。


心の病を持つ同胞や配偶者を支える家族に出会うと精神科医は畏敬の念を抱く。

病の有無に関わらず人は何時まで地域に留まれるのか。

健常者でも独居生活が難しい世の中になりつつある。発達障害は定型発達でないとされるが、そもそも「平均的人間」は架空概念という言説もある。ASDの作品はこれまでに「レ インマン」「モーツァルトとクジラ」「学校II」、TV劇では「アストリッドとラファエル」等がある。


本作は発達障害に関心のある全ての人々に必見の作品といえる。








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