私のすすめる一冊『21 Lessons:21世紀の人類のための21の思考』

18 時間前
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愛知保険医新聞 2020/1/15
ユヴァル・ノア・ハラリ 著
柴田裕之 訳
出版 河出書房新社
2019/11/20
「サピエンス全史」、「ホ モデウス」に続く本書は、人類の現在(政治、宗教、 経済、軍事)を俯瞰的に解剖する注目の書だ。
本書の構成は、
はじめに
第1部:技術的挑戦 1幻滅、2雇用、3自由、4平等
第2部:政治的挑戦 5コミュニティ、6文明、7ナショナリズム、8宗教、9移民
第3部:絶望と希望 10テ口、11戦争、12謙虚さ、13神、14世俗主義
第4部:真実/真理 15無知、16正義、17ポスト・トゥルース、18サイエンス・フィクション
第5部:回復 19教育、20意味、21瞑想
本文だけで四百頁を超える長文だが語り口調で読みやすい。極東の島国日本について「日本人は息を呑むような速さで近代化すると同時に、国家に対する熱狂的な忠誠心を育んだ神道国家」という明治維新以後百五十年の近代化論は、見事に本質を突いた出色の洞察だ。全ての権力からも解き放たれ自由に論じるスタンスは痛快丸かじりだ。
「今やグローバルな生態環境・経済・科学の時代なのにもかかわらず、私たちは依然として国政だけのレベルに立ち往生している」という一節には頷いてしまう。「二十一世紀の人類のための二十一の思考」をサブタイトルとする現実世界論は極めて斬新で、一読に値する好著だろう。





