私のすすめる一冊『ホモ・デウス テクノロジーとサビエンスの未来』

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愛知保険医新聞 2018/10/15
ユヴァル・ノア・ハラリ 著
柴田裕之 訳
出版 河出書房新社
2018/09/06
「サピエンス全史」に続いて「ホモ・デウス」が発刊された。サブタイトルはテクノロジーとサイエンスの未来。二十世紀の人類は飢饉と戦争の克服、そして幸福を追求してきたが、地球全体を見渡すと成功していない。地球の征服者となった人類は、サイエンスとテクノロジーを駆使して、未来を展望すべきであると述べている。
チェスや囲碁の名人が人工知能に敗北したことに象徴されるように、IoT、AIが人智を超え、いまや人間労働の多くがアルゴリズムに支配され、殆どの既得技能は無用となると予測する。短期的には中東紛争、中国経済、数十年の単位では地球温暖化、不平等の拡大に焦点がある。地球上の生命という壮大な視点では、生物アルゴリズム=データ至上主義、知能の意識からの分離、アルゴリズムが人間を凌駕の可能性があると説く。アルゴリズムとは論理と制御の意味だが、SF映画のように人類の支配者になるのか。
二十世紀はファシズムを克服したものの、資本主義は矛盾が多く、社会主義の良い面を取り入れて辛うじて存続している。人間至上主義がデータ至上主義に置換されたり、生命がアルゴリズムに規定されるからといってアルゴリズムが人類の支配者になることはないだろう。
GoogleとTMCの主導権争いを見ると市場原理の世界では適応しそうな論だが、普遍性はあるのか。
不死と至福を今世紀の人類共通目標に出来るのか。歴史学者の人類史俯瞰的未来予測図は一読に値する。






